ねこアパート

701号室

米倉 ちゃめ

November 8th, 1999

お姉ちゃんちに来るまでのこと。(1)
私が米倉家にもらわれてきたのには、もう1人(匹?)の“ちゃめ”の存在なくしては語れないらしいの。
そのお話について、私は詳しく知らないから、お姉ちゃんにしてもらおうと思うの。

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さてさて、それでは早速、ちゃめに代わって、ちゃめが米倉家に来るまでのいきさつをお話しようと思います。

今回のお話には、二人(匹だけど...笑)の“ちゃめ”がいて、話がまぎらわしくなってしまうので、米倉家のちゃめを“チビちゃめ”、もう一人の今日の主人公である渡邊家のちゃめを“デカちゃめ”と呼ぶことにします(事実、二人の話が出るときには、こういう呼び方をするので)。

その、渡邊ちゃめ=デカちゃめが、米倉家に初めて遊びに来たのは、確か1993年の秋のことだったと思います。
デカちゃめは、私の友人のねこで、当時友人のところに貰われてきたばっかりのこねこでした。確かその時は、お披露目を兼ねて、我が家に遊びに連れてこられたんだと思います。
その頃のデカちゃめは、まだ3ヶ月ぐらいの赤ちゃんねこで、グレーのふわふわっとした長い毛と、太めの足がとってもかわいらしいこねこでした。
もちろん、米倉家全員、デカちゃめに一目惚れ!
こんな毛の長い、洋風ねこを知らなかった我が家では、デカちゃめがもちろん大歓迎されたのでした。



これが“デカちゃめ”。ねえ、可愛いでしょう?

そして、当時まだ名前もついていなかったデカちゃめを、ひょんなことから、我が家でしばらく預かることになったのです。
前にチビちゃめがお話したとおり、我が家では、代々ねこには“ちゃめ”と名付けていたので、私の父はあっさりデカちゃめを、“ちゃめ”という名前にしてしまいました。
人様のねこなのに、勝手に名前まで付けてしまったのです!(笑)

そんなこんなで、名前まで勝手に付けて、デカちゃめをしばらくの間預かることになったのですが、それからがもう大変!
長い間、ねこなんか預かったことのない我が家では(少なくとも私が産まれて以来、犬・猫類は飼ったことがありませんでしたので...)、それはもう、てんやわんや(?!)でした。
母はデカちゃめのために、新品のトイレからねこ砂からブラシ・シャンプー・ねこじゃらしなどのおもちゃのたぐいまで全て揃えました。
デカちゃめには始めのうちノミがいたので、うんちに寄生虫が出た(^_^;)ときは、「ちゃめが死んじゃうよぉ〜!!!」と、大騒ぎして病院に連れていき、病院に行っては、先生に指摘されて予防注射をしてもらい...という具合でした。何もかもが初めての経験だったので、それはもう、一つ一つの出来事に大騒ぎといった状態でした。
そんな事がありながらも、たくさん食べて、たくさん遊んで、すくすくとデカちゃめは大きくなっていきまし
た。そうやって、どんどん日にちは過ぎていき、デカちゃめは米倉家で3ヶ月以上を過ごしたのです。

そうして、一番かわいい時期を我が家で過ごしたデカちゃめが友人の元へ帰って行った後...
ほら、想像に難くないでしょう?そう、もう我が家では、ねこなしでは過ごせなくなってしまっていたのです!

続く...!



おすまし顔もいいでしょ?

December 30th, 1999

お姉ちゃんちに来るまでのこと。(2)
さてさて、デカちゃめが去った後の米倉家は、本当に火が消えたようになってしまいました。
家に帰ってきても、当然のことながらデカちゃめはいないのです....
あのふかふかした毛が生えてて、抱っこするとぐにゃぐにゃする感覚の生き物がいない、ただそれだけのことなのに、すっかり我が家は”ねこなし”の生活が想像できないようになってしまっていたのです。

家の中では、たびたび、デカちゃめの話題が出るようになりました。
「元気にしてるかな」とか
「お腹こわしてないかな」とか。
「デカちゃめを貰ってしまおうか」という話まで出ました。
でも、そんなことできる訳もなく、ただただ「ねこのいない生活はつまらないなぁ〜」という部分で家族の意見は一致していました。

しかしその当時、ねこと一緒に暮らすことに一番反対していたのは母でした。
母はデカちゃめを大変かわいがっていましたが、ねこを本当に飼うことによって生活がある程度制約されること(家を空けられないなど)、病気をして苦しむのをみたり、悲しいけど最期は人間がねこを看取ってあげなければならないことなどなど...を考えるとかわいいからといって、安易にねこは飼えないと主張したのです。
「理屈はそうなんだけど、あのねこのいる楽しい生活は何ものにも代えられない...」というのが父と私の意見でした。

無防備なデカちゃめ。

変な姿もカワユイのだ。ボヨーン。

家族全員がそうやってなんとなく悶々としていた頃、私は我慢できずに自転車をぶっ飛ばして、ペットショップへねこを見にいってしまいました。3月のまだ少し風の冷たいお昼のことだったのを覚えています。
そこは、川沿いにあるお世辞にもきれいとは言えないお店で、たくさんの種類のねこがいました。そして、そのお店の一番奥のケージのなかに、3匹のチンチラのこねこがごそごそと動いているのがみえました。
その時、私たちの運命の糸は繋がったのです!(大げさなヤツだ...Byチビちゃめ)

続く...!

こんなのもあり?

更に、眉毛を描いて凛々しくしてみました。キリッ。
もちろん写真に描いたんだよー!


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