僕がうしぞうです。
お母さんはパソコンでよくごそごそ何が書いていて、僕の紹介をしてくれているのかと見に行っていたけど、いつも違っていたよ。待ちきれないから、僕が書いてみようかと何度か前足でキーボードを触ってみたけど、どうもうまくいかなかったね。gfdhjき・・・・(こら踏むなあ、というパターンでしたねえ、あなたは・・母)。
だいぶ昔のことになっちゃて、少し忘れちゃったけれど、僕がお兄ちゃんたちと暮らすようになった頃のこと、聞いてね。
僕が、このうちに来たのは、2年前のゴールデンウィーク。お兄ちゃんのたらは、6カ月になる頃から、お母さんが仕事から帰ってくると、遊ぼう遊ぼうってあんまり足にからみつくので、お母さんはきっとお友達が欲しいんだと思って、少し前からお友達探しをしていたみたい。でも、なかなか見つからなかったみたい。というのも、お兄ちゃんって、結構シャイで神経質で、誰かに慣れたりするのに難しいと思われていたみたいなんだ。だから、あとから来る子は逆の性格の方が良いんじゃないかなんて思っていたみたい。実は、お兄ちゃんって前のうちで、他の兄弟たちをいつも遊ぼう遊ぼうって追いかけていたから、ちょっと仲間はずれぎみだったっていう話なんだ。
今でもちょっとしつこいよおと思うことがあるけど・・・。お兄ちゃんは確かにシャイだけど、仲良くなるとすごく優しい。きっと「あい」が大きすぎるんだと思うんだ。
(そんなに神経質でもないんだけど)
しばらく、いろいろ探しても見つからず、お母さんはお兄ちゃんのいたペットショップに相談しに行ってみた。そしたら、そこに僕はいたんだ。
僕はもうその頃3カ月位で、遊びたい盛りだった。何かに囲われていたりするのがホントに嫌いで、ペットショップに連れてこられてからも、出たい出たいっていつも騒いでいたから、お店の人はあきらめて、ときどきお店の中で遊んでもいいよっておりから出してもらっていたんだ。それで、そのお店のアビシニアンのお姉ちゃんやお兄ちゃんにいつも仲良くしてもらっていた。アビシニアンのお姉ちゃんなんて僕のことを自分の子だと思っていたみたいだよ。よく毛繕いもしてもらっていた。
そんな訳で、そのお店のひとは僕をもうそこのうちの子にするつもりでいたみたい。自分で言うのもなんだけど、僕はそのお店で、ちょっとしたアイドルだったんだ。僕、人間って言うの?そういうの好きなんだな。
いつものように、お店のストーブの前でお腹を出して寝ていたとき、今のお母さんが入ってきた。
お母さんたら、僕を見て、「これは何ですか?」ときたもんだ!お兄ちゃんと暮らすようになってから、お母さんは少しは猫の種類について勉強していたみたいだけど、僕みたいに、耳がちょっと垂れて毛の長い猫を見たのは初めてだったらしい。おまけに僕は白地に黒い模様だったからね。猫だとも思わなかったのかもしれない。
お母さんは僕をだっこさせてもらって、かわいいかわいいと言ってくれたけど、僕はだっこはあんまり好きじゃなくて「いやだあ」って身体をよじって逃げちゃった。でも、椅子の上でお母さんが僕をなででくれたら、僕はうっとりして眠ってしまいそうになっちゃたよ。首をこうぐっと伸ばしてもっとなでってって。
大きい方のお店の人が僕に「斉藤さんちの子になりな、幸せになるよ」って言った(ちょっと寂しそうだったけど)。お店の人とごそごそ話をしていたけれど、お母さんはまた連絡すると言ってその日は帰った。お兄ちゃんがうまく僕を受け入れられるかどうかということと、2匹目もノルウェージャンがいいなあという思いがあって、お母さんはすぐには決められなかったそうだ。
次の日、ちょうど週末から連休が始まるという日の昼休み、お母さんは職場の猫好きのお友達ともう一度僕を見に来た。この人は、「面白い子だ、面白い子だ。」ってげらげら笑っていたよ、どういうことだろうねえ。
このお友達はお兄ちゃんのことも良く知っていて、僕の様子を見て、「この子ならきっと大丈夫なんじゃない?」って言ってくれた。それでお母さんは自信をつけたようだ。お兄ちゃんと僕を慣らすため、一緒にいられる連休から僕を連れて帰ることにしたと決めたみたいだ。お店の人は、「どうしてもたらちゃんとうまくいかなかったら引き取るから、心配しないで。」と言ってくれた。
というわけで、連休から僕はこのうちに連れてこられたんだけど、お母さんときたら、とんでもないことをしてくれた!
その話はまた今度ね。
お兄ちゃんと会ったばかりの頃
今じゃ、一緒にテレビも見る
あっ、そうそう、僕の名前はすぐに決まった。お店からうちに帰る車の中ですでに「うしぞう、もうすぐ着くからがまんして。」って言ってたよ。もちろん僕の模様からそう決めたようで(僕は牛とはちょっと違うと思っているんだけど)、アビシニアンのお兄ちゃんがアビぞうと言われていたからじゃないかな。
じゃあ、またね。
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