こんにちは、こゆめです。
このあいだはまだあたしもコドモだったけど、もうすっかりオトナのオンナよ。ふふふ。ニンゲンのオスの人もあたしの色っぽさにはメロメロなんだから。きょうはうちを代表してあたしがおはなしするわね。
(ニンゲン注:オトナのオンナは寝起きにぴゃーぴゃー泣いたりしないと思うけど・・・)
あたしのおうちには、すてきなお姉さまとヘンなおにいちゃんがいるの。
スオミお姉さまは、とってもやさしいし頭もいいし、あたし大好きなのよ。さいしょはちょっとクールだったんだけど、このごろはけっこう甘えさせてくれるようになったんだ。
あたしって「てんけいてき末っ子」だから、ちょっとあまえんぼうみたいなのよね。もちろんふだんは「じりつ」したつよいオンナなんだけど、ふっと目がさめたときにだれもいなかったりするともうさびしくてさびしくて、ついみんなを呼んじゃったりするんだ。
そんなときに、まっさきにさがすのはいつもスオミお姉さまなの。どうしてだとおもう?
うふふ。あのね、ないしょでおしえてあげる。
ひとりでねむっているとき、夢の中にとってもきれいでいいにおいがする女の人がでてくることがあるの。その人はすごくやさしい目をしていて、いつもぐるぐるのどをならしながらあたしをなめてくれるのよ。そのひとになめてもらうと、あたしはものすごくしあわせで、「もうなんにもしんぱいない!」って気持ちになるの。
あれはきっと、おかあさんだとおもうんだ。
そういう夢からさめたとき、さびしくなっちゃってもしょうがないと思うでしょ?
そんなときにスオミお姉さまをみると、すごくほっとするの。
だって、ねぼけながらうす目をあけてあたしを見るスオミお姉さまの目は、なんだかとってもおかあさんに似ているんだもの。
おねえさまにあまえまくるあたし。
そうねぇ、あんまり気がすすまないけど、アイノにいちゃんのことも話さなくっちゃね。
スオミお姉さまは「お姉さま」だけど、アイノにいちゃんは「にいちゃん」よ。これでだいたいわかるでしょ!
(ニンゲン注:もうちょっとわかるようにお話しいただけませんか・・)
そーお?うーん。アイノにいちゃんって、ほんとうに「でりかしー」がなくってこまっちゃうの。
あたしたちのことが大好きなのはわかるし、いつもあそんでくれるから、いい人なのはわかってるんだけど、とにかくしつこいのよね。
あたしがいい気分でうとうとしてると、きゅうに「ぎゅーっ」とよりそってきて、あたまとか顔とか耳とか、めちゃくちゃになめまくるのよ。てきとうなところでやめてくれれば別にかまわないんだけど、ほんとにきりがないんだもん。いつもとちゅうでうっとおしくなって、にげだしちゃうの。
これ、スオミお姉さまもいつもやられてるのよ。すごくめいわくそうにしてるのに、アイノにいちゃんってぜんぜんそれに気づかないのよねぇ。
こっそりふたりで「あの子、うるさいわよね」「ほんと、うるさくってこまるわよね」ってグチをこぼしあってるんだ。
でもアイノにいちゃんって、とっても気のいいやつなのよ。うるさくされてもなんだかにくめないの。
あしたもまたあそんでもらおうっと。
よくアイノにいちゃんと窓の外をかんさつするのよ。
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