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かぁたんとの出会い |
ぼくは、かぁたんのお友達が住んでいるアパートで生まれた。 お友達が段ボール(誰かが外に出しっぱなしにしてたやつ)の中にいるぼくや兄弟を発見したとき、ぼくたちは、まだぬれてる状態でねこかぁたんのおっぱいを吸ってたんだって。 そして、その2日後、ぼくはかぁたんと出会った。かぁたんがそのお友達のアパートに来たとき、ちょうどねこかぁたんがぼくたち兄弟をひとりずつつれて出かけるところだったらしい。 兄弟がひとりずつ減って、とうとうぼくだけが残った。ぼくは、早くねこかぁたんに迎えに来てほしくて、いっしょうけんめぇ鳴いてたんだ。でも、ねこかぁたんは迎えに来てくれなかった。ぼくにもかぁたんにもそのわけはわからない。 とにかく、ぼくはその夜をひとりっきりですごしたんだ。とても寒かったし、何より心細かった。 次の日になってもねこかぁたんが迎えに来ないことをおかしいと思ったかぁたんは、ぼくをつれて帰ることにした。 でも、1つ重大な問題があったんだ。実は、かぁたんはねこと一緒に暮らしたことがなかった。ねこのことを何も知らないかぁたんは、とりあえず、ぼくをお医者さんへつれていった。そこで、トイレの世話とかミルクのこととか、子ねこの育て方をおそわったんだって。 お医者さんに「初めて飼う人には子ねこを育てるのはかなり難しいよ」っていわれて、かぁたんはショックを受けたらしい。それでもかぁたんはめげずにがんばった。もちろん、ぼくもがんばったんだけどね。 まだ目は見えなかったけど、ぼくは、かぁたんのにおいと声をおぼえて、かぁたんの声が聞こえると、お返事をするようになった。 そして、ぼくがかぁたんの家に来てから10日たった日、ぼくの目が見えるようになって、やっとかぁたんと対面することができたんだ。 |
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